この2年間、事業者に対してコロナ関係の支援金、助成金等が多額に支給されました。総額何兆円になったことでしょう。
これらの給付金等によってどれだけの事業者が助けられたか分かりません。一方、緊急対応だったので給付要件や手続きのハードルは低く簡単に受給できた為、今になってずいぶん不正が発覚し始めています。
出来心だったり、周囲からそそのかされたりと動機はともかく不正は不正です。原資は国民の税金ですからしっかり調査をしてほしいものです。
正当に受給された方でも、「経営が苦しくいつ廃業しようかと思っていたのにコロナで生き延びた」とか「赤字経営だったのにコロナで休業していたら1000万円貯まった」などと聞こえてきます。普通の生活者にとっては複雑な思いではないでしょうか。
これらの支援金等は国民が将来に渡って負担する税金で穴埋めされるのです。かつての湾岸戦争では臨時的に法人に課税されました。東日本大震災では所得税の上乗せが2037年まで続いています。
コロナ対策費は湾岸戦争や東日本大震災とは比べものにならないレベルの財政支出ですから国民も今後の負担を覚悟しなければなりません。
だからこそ行政は不正受給には強い姿勢で臨んでほしいと思っていたら、経産省のホームページには『不正受給は絶対に許しません』と書かれていました。役所の調査開始前に自主的な返還申し出を行い、返還を完了した人には原則として加算金、延滞金(罰金、利息的なもの)を課さないと書いてあります。
不正のうちでも強い悪意のあるものについては絶対に許してはなりません。悪質な需給については2倍返しにしたらいいのです。
私はこの先数年間の税務調査では不正受給を同時に調べたらいいと思います。縦割り行政ではなく横断的に情報を共有して国民の血税を不正に搾取する輩には徹底的に天罰を下してほしいものです。