3年にわたり世の中を混乱させた新型コロナウィルス感染症が節目を迎えました。国内では本日からインフルエンザと同じ扱いになり、WHOは「緊急事態」の終了を宣言しました。

　私自身はこのゴールデンウィークに遠出はしませんでしたが、各地で人流が増えていよいよ市場でお金が回りはじめた気がしています。

　いま世の中は平生に戻りつつある一方、ここにきて経営に行き詰る詰まる中小企業が増えています。

　3年に及んだコロナ渦で厳しい経営を強いられた会社が多いと思われがちですが、各種補助金やコロナ融資等によって穏やかな日々を過ごしていた中小企業は少なくありません。結果、2020～2022年の倒産件数は過去30年で最も少なかったのです。

　それが今では様相がまったく変わって深刻な会社が増えています。行政の支援が減り、簡単に借りられたコロナ融資の返済が迫り、社員を採用できない・・・大石会計にも悩ましい相談が持ち込まれています。その多くは自己犠牲を伴う改革を怠り、痛みを先延ばしにした後ろ向き経営の結果です。

　会社の経営も人生も良いことばかりではありません。また悪いことばかりが続くこともありません。良いことを長続きさせ、悪いことは早目に断ち切る、そうありたいものです。

　その秘訣は積極性にある気がします。といっても勧めるのは大きなチャレンジではありません。他人より少し勉強する、少し行動範囲を広める、少し社員に優しくする、少し明るく振舞う・・・目の前の小さなことができない人に、大きなことなんてできないのです。

『自分の心が積極的なら、問題は半分解決したのと同じことだ』・・・中村天風