春の足音

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hayakawa

K.H

 家の周辺では相変わらずマンションの新築ラッシュが相次いでいます。
広々とした田畑から用地転用された土地に、古い公団住宅が再建築されているもの、あるいは時間貸し駐車場の跡地に新築が計画されているなど、建物が建て替わり暫くすると大抵は以前そこに何があったのか不思議と思いだすことができないことも。

 休日に家の近所を散歩していると蝋梅の甘い香りが漂ってきました。
立春が過ぎると「梅は咲いたか桜はまだかいな」と日本人の心はざわめきはじめます。

 旧家の庭先に咲く梅の老木、多摩川の土手沿いに咲く見事な桜並木が、あたりを春の装いに色づかせます。
そのひとつに「ハリウッドの桜」があります。1962年にハリウッド化粧品が工場設立の際に植えた2本の大寒桜は、以来ずっと地域住民に親しまれてきました。

 2000年の工場移転に伴ったマンション建設の際に、桜の伐採計画があったが、地元の要望で保存が決まり、今もその姿を愉しむことができます。
家人いわく、この桜を見ると以前そこにあった工場の建屋と80年代に「笑っていいとも」などに出演していた故メイ牛山氏(ハリウッド化粧品 元会長)のお顔を思い出すそうです。

 人々の心に残るこの大寒桜はソメイヨシノに先駆けて2月下旬~3月初旬に開花し、3月中旬ごろまで咲き続けます。
今年もまたその季節となりました。私の心もざわざわし始めました。

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