原発やめろ

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「喉元過ぎれば熱さ忘れる」。2年前はあんなに節電やら計画停電などと大騒ぎしていたのに、いったいどうしてしまったのでしょうか。

 今夏の猛暑には参りましたが、「節電」を呼びかけられた記憶もありません。きっと電力不足の心配はなかったのでしょう。2年前は電力会社に脅されていたとしか思えません。

 先の参院選では、日本国民の過半数は原発再稼働に反対なのにもかかわらず推進派の自民党が選挙で勝つという不思議な出来事が起こりました。福島原発事故が発端となった原発ゼロの機運は完全に後退してしまいました。

 原発からは、正常に稼働していても処分に困る放射性廃棄物が排出されるのです。そしてご存じのとおり、事故が起これば危険な高濃度汚染水等が垂れ流しになるのですから、一人の生活者として原発には強い違和感を覚えます。

 排出された放射性廃棄物のうち低レベルのものは、セメントで固めてドラム缶に詰め青森県六ケ所村の低レベル放射性廃棄物埋蔵センターで300年間管理するのだそうです。低レベルのものとは作業着や洗濯水などです。その程度のものでもこんなに大がかりなのです。

 そして高レベルの廃棄液は、濃縮して丈夫な容器に入れて数十年間冷却保存した後地中300mに埋設処分するのだそうです。これはかなりの厄介ものです。いったい何処の地下に埋めるつもりなのでしょうか。

 しかし、地中奥深く埋めてしまえば廃棄物は大地に帰ってしまうというものではありません。数十万年後には琵琶湖が日本海に抜けるともいわれるほど地殻は動いているのです。遠い未来にはどうなるか分かりません。

 ならばどうすべきなのか。人類の英知を結集して10年後までに原発を全廃して代替エネルギーに転換すると宣言してしまえばいいのです。

 人類が月に行けたのは、月に行くための技術があったからではありません。まずはじめに「月に行く」と宣言したからなのです。

 間もなく2020年のオリンピック開催地が決定されます。出来ることなら東京で開催してほしいと願っていますが、いまだに続く福島第一原発の高濃度汚染水漏れ……海外の反応が心配です。