思い込み

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 毎年、年が明けると事務所に新年のスローガンを掲げます。今年のスローガンは『健康第一』です。全くもって会社のものっぽくないスローガンですが、健康でないことにはいい仕事はできないのです。本人はもちろん、その家族に病気の人がいるだけでも、少なからず仕事に影響が出ます。

 やる気と健康状態とは表裏一体です。健康には体の健康と心の健康とがありますが、これも表裏一体です。本人の体調がよくないのにモチベーションは最高なんて人はいないのです。

 自己管理のできない人、つまり自分にだらしのない人は、健康でないことが分かっていながら医師の指示に従った治療が続けられないものです。痛ければ病院に行くが、痛くなければ行かないという人たちです。高血圧、糖尿病予備軍、痛風や心の病に多く見かけられる気がします。症状が出たときには命にかかわらないまでも仕事に影響します。

 ある医師によると、治療が続かない人は、真剣に「健康になりたい」、「元気になるんだ」と思っていない人に多いそうです。これはいい仕事を続けられない人と本質は同じです。将来の夢や目標がないことが思考や習慣に大いに影響しているのです。その意味でも自分自身の健康に気遣った生活をして欲しいものです。

 大石会計では、健康診断の結果は会社に提出させることにしています。これも会社にとってのリスク管理のひとつです。会社が社員の病気や健康値を把握することも大切な労務管理ではないでしょうか。

 中小企業における社員一人ひとりの存在はとても大きいものです。モチベーションが高い社員とそうでない社員とでは全く違った結果になって表れます。そのモチベーションが健康状態に影響されるのだとしたら、放っておくわけにはいきません。本人の成績だけでなく周囲に及ぼす影響も大きいのです。

 健康でない人のモチベーションが必ずしも低いとは言えませんが、「健康ではないけれど頑張ります」なんていうのは避けなければならない事態なのです。

 職業人は仕事で無理をしなければならない場面があります。そのためにも心身ともに充実していて欲しいものです。経営者が健康に関して意識が低いことは、男らしくもないですし自慢にもならないのです。