日本の借金問題や年金問題について、誰か正確な情報を伝えてくれる人はいないのでしょうか。国民の間には、いま日本が急速に崩壊に向かっているのではないかといった不安が広まっています。はっきりとは分からなくても誰もが感じとっているのです。明るい未来が待っていると言い張る評論家はもういません。
年金問題は今に始まったことではありません。20年以上前から言われてきた気がします。問題があることは分かっていながら、票欲しさに国民に優しげに偽った政治をしてきたばかりに、結局そのツケは全て国民が背負い込むことになってしまうのです。
そもそも政治家や官僚は、30年後の日本国民が現在と同程度の豊かな暮らしを送るための、解決策を知っているというのでしょうか。負担を後世につけ回して、目先の解決を図ることを国民は望んではいないのです。甘い見通しなど立てずに、国民に厳しさを強いる対応もして欲しいものです。それと同時進行で政治家や官僚にも血を流してもらうしかありません。そうでなければ国民も納得しません。
例えば、現在の年金受給者のうち年額200万円以上もらっている人についてはすぐに2割カットすべきです。もちろん我々現役世代も2割カットを受け入れるのです。こども手当も廃止、社会福祉も大幅カットです。900兆円の借金を食い止めるためには消費税の増税も受け入れるしかありません。日本をギリシャにしないためにはソフトランディングなんて目指している場合ではありません。
将来を担う人たちに負担させるのではなく、これまでいい思いをしてきてきた人たちが負担するのが筋です。今の若い人たちは、景気のいい時代を経験していないばかりか、このままでは大先輩方が作った借金を肩代わりさせられるのですから、大きな声を上げて立ち上がった方がいいのです。ゆとり世代と言われバカにされていますが、その世代を政策的に作ってきたのも大先輩方なのです。
それにしても、正確で分かりやすい情報が国民に伝えられていないことが一番の問題です。太平洋戦争末期には米軍が沖縄に上陸しているのに、国民は日本が負けると思っていませんでした。先の震災で福島原発の放射能漏れが深刻な事態に陥っていても、首都圏の日本人は逃げませんでした。いつも国民は大事な情報を知らされてこなかったのです。
国民に痛みを伴わない解決策なんてないのです。ならば一刻も早く着手するしかありません。消費税15%でも20%でも受け入れるしかないのです。誰かが負担しないことには後世の人たちが負担を強いられるのは確実なのですから。