駒大苫小牧高校野球部が甲子園で2004年、2005年と二連覇した陰には一人のメンタルトレーナーがいたことをご存知でしょうか。その人こそがわが国のメンタルトレーニングにおける第一人者の西田文郎氏でした。西田氏は、「君たちが目指すのは全国制覇だ」と言って指導を始めたのです。
当時の高校球界の常識では、北海道の代表校が甲子園制覇するなどあり得ない出来事です。しかし大きな挫折を知らない高校球児たちは次第に「俺たちはやれる」と思うようになります。
ところが家に帰ると常識的な親たちは「全国よりまずは地区大会でしょ」と言います。当時の北海道では駒大と言えば強豪は駒大岩見沢でした。しかし駒大苫小牧は本当に全国制覇、しかも2連覇してしまったのです。
その翌々年(2007年)の甲子園を制したのは佐賀県の公立の進学校の佐賀北です。この佐賀北も西田氏の指導校でした。同じく2007年春の甲子園を制していたのは静岡県の常葉菊川です。ここも西田氏の指導校。 4000校を超える出場校の頂点に立つことは野球の実力だけで叶うものではありません。そこにはツキと運が必要になってきます。ましてやPL学園や早実といった強豪校ではなく、高校球界においてはマイナーな駒大苫小牧、佐賀北、常葉菊川が続けざまに全国制覇してしまったのですから、西田氏の存在が偶然ではなかったことが分かります。
2008年には指導していた日本女子ソフトボールチームが北京オリンピックで金メダルをとったことで、西田氏の名は一気に広がりました。しかし西田氏は、メンタルトレーニングはスポーツだけのものではなく、その効果はスポーツよりも受験等の勉強に有効だと言います。そして、さらに効果的なのは『ビジネス』なのだそうです。
人間の脳は「チョロイ」と思ったことは全部できるようになっているそうです。成功者は誰でも99.9%の人が出来ないと思っていることを「できる」と肯定的に錯覚しているのです。才能はいらないのです。「出来て当たり前だ」と強くイメージすれば、誰でも成功してしまうと西田氏は説きます。
なかには成功状態をイメージしながらも、なかなかやる気が湧いてこない人もいます。それはプラス思考が大事であると分かっていても、プラスの感情を伴わない頭の表面で描いているだけの空想だからなのです。
人は勝手な思い込みで、これをしたら嫌われるのではないかとか、失敗するのではないかとか勝手に思いこんでしまいがちです。この羞恥、屈辱、挫折感などのマイナスの感情を伴った過去の失敗経験がプラス思考を阻害してしまうのです。要するに脳を上手く騙すことで成功はグッとひき寄せられるのです。
この度、西田文郎氏の講演会を10月28日(日)に開催することになりました。ビジネスマンだけではなく学生など若い人たちにも成功脳を手に入れて本物のプラス思考になり、人生を変化させるきっかけにしていただきたいものです。