毎年のことですが、わたしは年が明けると目標を立てなくてはという思いに掻き立てられます。みな様はなにか今年の目標を立てられましたでしょうか。大石会計事務所では2010年のテーマを「自分が理想とする人物像を演じよう」にしました。

　大石会計の毎日の朝礼では、全社員が日本一宣言を行っています。これは、各人が「即断即決日本一」とか「楽しく実行日本一」などと、なりたい自分を宣言するものです。

　しかし毎日同じ宣言を繰り返していると、慣れっこになり口先だけになってしまいがちです。聞いている人たちも、はじめは「おーっ」と思ってもそのうちに関心すら示さなくなってしまいます。これでは良くありません。

　自分のした宣言を意識して振る舞い続けることで、理想の自分に一歩でも近づくことができるのですし、自分に対する周りのイメージは確実に変わり、やがて人生そのものに必ずプラスの変化が起こると思うのです。

　内面まで理想的な自分になろうと無理をすることはありません。心を変えようと思っても、そんなに簡単に心を変えることはできません。まずはイメージした理想通りに演じるだけでいいのです。ウソでもいいから理想的な動作、表情、発言を続けていくことが大切なのです。

　心はどうでもいいとは言いませんが、とりあえず形から入るというのもありだと思います。茶道や武道も心を大切にしながらも最初は形から入るのですから。

　例えばあなたに苦手な人がいたとします。あなたがその人に対して「あなたが大好き」と疑いを持たれずに演じ続けたらどうなるでしょうか。きっと相手の人もあなたのことを心から好きになってくれるでしょうし、何よりもあなた自身が本当に相手を好きになるはずです。

　わたしには理想の経営者のイメージがあります。それは「熱い経営者」です。知識、技術、人柄、優しさ、体力、財力……これだけでは経営者にとって十分条件ではありません。一番大切なのは意欲なのだと思います。経営者の意欲が社員に勇気や希望を与えるのです。熱意の欠けた経営者では社員は絶対に動かせません。経営者は社内では社員の誰よりも熱意を持って経営にあたってもらいたいものです。熱意のない人は最高の地位にいてはいけないのです。あなたも熱い経営者を思いっきり演じてみてはいかがでしょうか。