以下は、ある一定の人たちを調査した結果の平均像です。さてどんな人たちなのか想像してみてください。
◆57歳の既婚男性、子供は3人で世帯収入の8割は夫が稼いでいます
◆業種はごくありふれた、面白みのないものばかりです
◆持ち家比率は97%です
◆8割は親の遺産をもらっていません
◆今までに買った一番高いスーツは4万円です
◆今までに買った一番高い靴は14000円です
◆今までに買った一番高い時計は23000円です
◆現在乗っている車は国産車で240万円です
◆妻が予算と支出計画を立てます
◆教育を重視しているので子供の教育にはかなりお金をかけます
◆3分の2の人は月に180〜220時間働きます
◆投資には熱心です。平均では収入の約20%を貯蓄しています
◆資産の2割は上場株や投資信託ですが滅多に売りません
◆私たちは倹約家です
これはアメリカでの調査結果ではありますが、100万ドル(約1億円)以上の資産を持っている人を1万人以上調査した結果得られた、いわゆる億万長者の平均像です。
豪華な屋敷に住み、高級車に乗って、高級腕時計をしているような人たちは実際にはあまり資産を持っていませんでした。人は外見で判断しがちですが、大きな資産を持っている人たちは、そもそも高級住宅街になど住んでいないそうです。
確かに、わたしが銀行員をしていた時に1億円以上の預金をしてくださっていた方は、失礼ながら、誰が見てもお金持ちには見えない方たちばかりでした。相続税の申告に係わらせていただいた経験から言えることは、一代で財産を築いた方の多くが慎ましやかな生活をしていらっしゃるということです。
「資産」は「所得」と同じではありません。収入は多いのに資産が少ない人というはたくさんいます。つまり、収入は多くてもそれを全部使ってしまえば資産は残らないのです。それは、いい暮らしをしているだけなのです。
勤勉、我慢、計画性などのライフスタイルから資産は形作られていくそうです。時間とお金をかけて趣味のいいモノを身につければ、その分お金はたまらないというのは当然と言えば当然のことです。わたしも反省しなくてはなりません。
参:『となりの億万長者』(早川書房)