いつも社員を気にかけている社長って素敵ですよね。わが子のように社員に愛情を注ぐ社長の下でしたら、どんな苦労も乗り越えられる気がします。
しかし残念ですが、我々会計事務所は社長から社員に対する愚痴を聞かされる場面があります。
「優れた社長は『うちの社員はよくやってくれる』と人に語り、能力のない社長ほど社員の無能ぶりを他人にこぼす」と言ったのはカリスマコンサルの故一倉定先生です。
そもそも社長は自社の方向性やあり方を社員に語っているのでしょうか。語ることもなく、社員が思うようにならないと愚痴をこぼしても始まりません。
私はよく会社を船に例えます。船長である社長が港を設定して、社員が艪(ろ)を漕いでいるのです。社長が目指している港が正しくて、調和を保って艪を漕いでくれだのなら必ず大きな利益が出るはずです。
社員が調和的かどうかも社員の責任ではありません。会社の方向性に合う社員を採用することも、入社後に愛社精神が深まることも社長次第だからです。
よく社長は採用に際して、面接だけでは分らないと言いますが、社員だって一緒に働いてみないといい社長か悪い社長か分らないのです。社員にとってはどんな社長の下で働くのかは運のようなものです。
社員から「運が良かった」と言われるような経営者になりたいものですね・・・・・・今日も反省です。
「世の中にいい会社とか悪い会社とかはない。あるのは、いい社長と悪い社長である」(故一倉定先生)