大石会計では今月から来春卒業する大学生向けの会社説明会を開催しています。売り手市場と言われ心配しましたが、予想以上の参加者を見てホッとしています。
この20年間の就職戦線で、ずっと辛酸を舐め続けてきた若者たちにやっと追い風が吹いてきたのです。
思い返すと30数年前、私も同じように就職活動をしたものでした。当時の採用ルールは今とは違い、大学4年生の10月1日に会社訪問が解禁され、11月1日に入社試験が実施されました。私は運よく第一志望の山梨中央銀行から内定をいただけたことはありがたいことでした。
就職活動をしている時、ある上場企業の人事部長から聞いた次のような話を私は忘れられません。
その方は、組織で出世している人には大きな共通点があり、それは能力ではなくて人間力、つまり人格的に優れている人が多いのですと言われたのです。
若かった私には意外な話でした。出世する人は、知識やスキル、商品力といった他と比べて秀でた実力を持つ人だと思っていたからです。人格なんて思いもよりませんでしたので、その後の私の人生観、職業観は大きく影響されました。
若者たちは会社に入ったら、知識やスキルを身につけることが最優先課題です。これがないとお客様にも仲間にも力になれませんし職業人として役に立ちません。
でも、最終的に大切なものは人間力です。しかも自己評価ではなくて他人評価なのですよね。簡単なことではありません。私も反省ばかりですから。