「あの人、ホントはいい人なんだけど・・・」と言われたらどうですか。巷でよく聞く会話ですが、本人を前にして使われることはありません。
「いい人ですね」と褒められたら誰でも嬉しい気持ちになります。しかし、「いい人なんだけどね・・・・・・」が枕詞に使われると、とたんに褒め言葉ではなくなります。
これはダメな人、上手くいかない人、役に立たない人に対して使われるので、全くもってありがたくない言葉です。
さらに、「ホントはいい人なんだけどね」と、ホントを頭につけられたらもう最悪です。これは普段から問題の多い人や大きなトラブルを起しがちな人に対して使われます。ホントに悪い人なんて滅多にいないのですから。
私自身、わが身を振り返ると、恥ずかしいくらいにダメなところがあります。ダメな心、ダメな思考の習慣、人には言えません。
そのダメさを表に出してしまうと、時に躓いてしまいます。人生では、そのダメな自分を他人に悟られないように、理想とする自分を演じることが大切です。
自分らしく、自分に素直に、もちろんこれも大切です。でも、これまでの人生が思い通りにならなかったとしたなら、問題は自分にある筈です。
いい自分を、理想の自分を演じる。演じて、演じて、演じ続けるのです。やがては、演じている理想の自分に近づく。
演じるという言葉に抵抗があるなら、振舞うでもいいと思います。心や思考は簡単に変えられませんが、言葉や行動なら変えられる気がします。
「ホントはいい人」ではなく、「ホントにいい人」と言われるようになりたいものです。さあ、みんなで演じましょう。