若者に、「あなたは将来どんな人になりたいですか？」と聞いても、答えられない人がいます。「では、どんな生き方をしたいですか？」にも、答えに詰まってしまいます。

　そんな人に限って、「1000万円稼げる人になりたい」などとのたまうのですから面白いものです。なりたい自分はなくても、お金持ちにはなりたいのですね。

　多くの小学生には、「大きくなったらJリーガーになりたい」とか「声優になりたい」「Youtuberになりたい」など、なりたい自分があります。

　社内では、若者に雑務の多くが回ってきます。なりたい自分がないと、つまらない雑務や多少の困難に、どうして自分ばかりと不満が出ます。

　オートウェーブの社長は、オイル交換担当の若手社員に、「オイル交換に人生をかけろ」と言うそうです。皆様でしたら、これにどう反応しますか。

　オイル交換すら満足に出来ない社員が、他のどんな仕事だったら満足にできるのでしょうか。目の前の仕事に真剣に取り組む社員には、必ず次のステージが用意されているものです。

　なりたい自分があるということは目標があることです。なりたい自分、ありたい自分がなければ、周りの都合や主張に引きずり回されてしまいがちです。人生は、周囲に引きずり回されるのではなく、いい意味で引きずり回すのがいいのです。

　いまがどんなに充実していたとしても、たとえいくつになっても、成長した自分をイメージしたいものです。