誰にだって大なり小なり悩みや不安はあります。とりわけ中小企業経営者の悩みには、企業の存続に直結するものがあり、眠れない夜を過ごす人も少なくありません。

　もちろん、私にだって悩みも不安もあります。しかし少し能天気のようで、忘れてしまいがちなのです。

　家内からは、「あんなに怒っていたのに忘れたの？」なんて呆れられるくらい、私は嫌なことは考えたくない性格なのかもしれません。ある意味では、経営者向きの性格とも言えます。

　どんなに悩んでも、その心配や不安の99％は実際には起こらないのです。人というのは、現実に起こりもしないことに対して、悩んだり、不安を抱えたりする習性があるようです。

　悩むことで解決するのなら眠らずに朝まで悩んでいたらいいのです。悩んでもどうにもならないことに胸を痛めても得られるものがありません。

　どうしても悩みから抜け出すことができないときには、忙しくしているに限ります。仕事やスポーツに打ち込んで考える時間をなくすのがいいのです。

　私は夜中に目が覚めて寝つけないときは、ランニングに出かけます。走っている時には楽しいことも嫌なことも考えられません。そこはストレスフリーの世界です。走ることで鬱が治った人がいますが、分かる気がします。

　時間は有限です。出来ることなら嫌な時間は最少にして、今この時を前向きに生きたいものです。

『明日のことは配慮すべきである。細心の注意を払って準備すべきである。だが、心配するには及ばない』……D・カーネギー