Y.S
先日、上野の東京都美術館に「マティス展」を観に行ってきました。アンリ・マティスは、20世紀を代表するフランスの絵画の巨匠です。フォービスム(野獣派)と称される流派の中心的存在で、私のような素人目にも大胆で激しい筆致と色使いです。
美術館など久しく足を運んでおりませんでしたが、はるか昔学生の頃に氏の絵を鑑賞して結構好きかも!と思った感覚を思い出し、勢いでチケットを予約してしまいました。
ところが、出かけたのはいいけれど、展覧会場に居たのは正味30分くらい?だったでしょうか。よく分かりませんが何だか疲れて出てきてしまいました。内容がどうということではありません。とても素晴らしい企画展だと思います。ただただ私がそういう芸術の楽しみ方を知らなさ過ぎるのだと思いました。
同じ絵を観ても、同じ本を読んでも、同じ経験をしても、感じる人と感じない人がいますが、何かを感じて生きている実感を得るためには、少しの努力も必要だなと感じております。
1枚の絵を矯めつ眇めつ眺めて講釈を垂れる必要も、人生が変わるくらいのインスピレーションを受ける必要も無いと思います。ただ作者本人や、その生きた時代の息遣いなりとも感じられる余裕を持てたらいいなと思っております。