思い出したこと

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Y.I

 先日、子供の宿題で絵日記がありました。

 いつまでも日記に取り掛かからずにいるので聞いてみましたら、日記にしたい楽しい出来事はあったけど、絵を描きたくないから描いてくれ、と言ってきます。いつもは、キャッキャッとしている息子が、「絶対に描かない」とブスッとして固まり、暗い顔でいました。

 私自身も子供の時、絵の描き方が分からず、幼稚園の卒業作品は、隣の子の絵を真似するくらいの苦手意識がありました。
私の二人の兄は絵が上手く、子供の時は賞をとったり、それらを壁に飾ったりしていました。そして私は絵を上手に描けないと思い込み、自分では描かず人に描いてもらう子供でした。

 あの時の自分のようにさせてはいけないと思い、「絵は表現なんだよ。上手い下手ではないんだ。○○の描いた絵を皆は見たいんだよ。」
と言い聞かせ、なんとか自分で描かせました。出来上がった物を写真に撮って、「素敵に描けたね」と携帯の壁紙にしたり、事あるごとに褒めていくと描くのが嫌ではなくなってきました。

 後から気が付いたのですが、息子の一方には「絵が上手いね」と言っていました。その小さな言葉が、私も描くことが苦手だと感じていたように、描きたくない事の原因になってしまったのかもしれません。

 このように、誰かと比べたりしなくても、片方だけほめるだけでも、一方は苦手意識を持ってしまうかもしれないんだなぁ・・・と改めて認識した出来事でした。

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