阿久津
私には中一の娘と小5の息子がいます。どちらも思春期に入り、なかなか親の言うことを聞いてくれなくなりました。
行動範囲も広がり、親の目が届かない場所で友達と過ごす時間も増え、行動がどんどん掴みずらくなってきています。心配の種がより深刻化してきたように感じています。とある教育者の方が、「子供が小さい頃は目も手も放してはいけない。思春期になったら、手だけ放して目は放してはいけない。」とテレビでコメントなさっていました。
私もこれを実践できればよいのですが、現実はそんなに上手くいきません。手を出しすぎて子供の依頼心が強くなってしまったり、逆に束縛と感じて反発されてしまったり。子供が何か問題を起こしてから目を放していたことに気付いたり。
子育てのバランスを常に上手く取り続けるのはなかなか難しいもので、何か起こる度に自分の育児能力の低さに落ち込みます。それでも休む訳にも止める訳にもいかないのが母親業。少しでも上手に子供の成長を助けられるように、模索の日々が続いています。
職場でも人を上手に育てるのは難しいと感じる時があります。上述の教育者の方の言葉を借りれば、「成人は手も目も放してよい。」ということになるのかもしれませんが、実際には目を放さずタイミングを見計らって、手を少し出したほうが成長が早い気がします。
やはりいくつになっても、適度な『目』と『手』は必要ということでしょうか。「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」という山本五十六の名言には続きがあります。
「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。 やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」 私も肝に銘じて、子育てと仕事に日々励みたいと思います。