意識を更新し続ける覚悟

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佐々木

 インターネットの普及や経済・交通の発達によって、私達は多くの人と接するようになり、一人ひとりの影響力は大きくなりました。

 そうした中で私が気になっているのが、自分以外の他者に対する意識です。「ポリティカルコレクトネス」という言葉は日本社会でも広まってきたようですが、外れた解釈で使われていたり、目指す目的を揶揄したりすることも、残念ながらあります。本来の意味である「差別と偏見を無くし、公平で中立な表現を用いること」に反対をする人はいないはずですが、人によって差別や偏見、公平と中立の考えが違うのが一因なのでしょう。

 私達はそれぞれの背景によって自分の考えを持ちます。それは飽くまで一人分の見識です。誰かの意見に触れ、消化していくことで、自分の知見を広げていけるのではないかと思います。

 誰かの足を踏んでいることに気付いたら、謝って足をどける。100人に100個のおにぎりを配る時に、1人で2個以上もらおうとするのは許されません。「ポリコレ(ポリティカルコレクトネス)のせいで表現が狭められ、つまらない」「いちいち気にしていたら、何もできない」という考えは傲慢であるとさえ言えます。

 私から見ると、ポリティカルコレクトネスは表現を狭めたり言動を窮屈にさせるものではなく、むしろ創造性を豊かにし、社会を開放的にしているものだと感じます。

 自分が当たり前だと思っていること、気にも留めてないことは誰かの辛さの上に成り立っているかもしれない、楽しんでいることは誰かを傷つけているかもしれない。自分が困っていなくても、困っている誰かがいるかもしれない。その視点を持ち、自分の過ちに気付いたら反省し、意識を変えていく。それを続けていくのが大切です。

 実際にはとても難しいことではありますが、私は意識を更新し続ける覚悟を持ちたいと思います。

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