40歳までが勝負

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 みなさんはご自身の人生についてどんな将来をイメージしていますか。若者は若者なりに老年者は老年者なりに、夢があるかどうかは別としてもなりたい将来があったらいいですね。

 63歳になった私にも他人に話すほどのものではなくてもなりたい将来像はあります。もっとも、若いころには近い将来の目標はあっても、遠い将来についての明確なイメージなんてありませんでした。

 年齢を重ねた今になれば、将来をイメージすることの大切さはよく分かります。イメージ通りに展開するとは限りませんが、思ってもいないことが勝手に実現することもありません。

 論語には「四十にして惑わず」とあります。凡人はその領域にはなかなか到達できるものではありませんが、人生の折り返し点の40歳になって自分の行く末について迷ってばかりではそれも困りものです。

 森信三先生は40歳までは人生の修行の時代だと言います。修身教授録には、人生を山登りに喩えると、40歳は山の頂のようなものでそこまではすべてが登り道で、40歳で山頂に立ったら登ってきた道をしみじみ見返して、今後の人生について大体の見通しが付くようでなければならぬと厳しいお言葉が並んでいます。

 私自身還暦を過ぎて実感していますが、40歳台はまさに人生の頂です。気力、体力ともに最も充実した年代です。若い人はいまを何気なくボーっと過ごすことなく、意思を持って理想の40歳を目指してほしいです。

 40歳を迎えるとき、仕事は、職位は、年収は、社会的地位は、知識スキルは、教養は、交友関係は、結婚する・しない、家族は、住む家・場所は、健康状態は、趣味は・・・逆算して今をどう生きたらいいのかを真剣に考えるのです。

 その際、他人の意見を聞くこともいいかもしれません。ただし、いまキラキラしている人の意見限定です。親しい知人でも、大した実績を残していない人や失敗者の意見はほぼ無視していいです。失敗の原因はやらかしたことより、その人の思考に問題があることが多いものですから体験談はあまり参考になりません。

 そして40歳になったら人生最後の日をどのように迎えるのかも考えるといいです。つまり自分自身の死に方のイメージです。

 その死は何歳で、死因は、どこで、家族の状況は、誰にどんな感情で見守られて、社会的立場は、財産は、相続は・・・まだ見ぬ将来のことは分からないのですが、意志を持って理想的な死に方に向かって生きることって大事です。

 本気で考えたら苦しくなりますが、これこそ最強の人生計画です。ボーっと生きてんじゃねーよ!ですね。