先日、武蔵野市在住の知人から、「武蔵野市の住民税は他市より高くて不公平だ」とこぼされました。
その類の会話は国立市民からも耳にすることがあります。「府中市は東芝やNECなど大企業があるから国立市より住民税が安い」もよく耳にします。本当でしょうか。
結論を言うと、これらは完全なる思い込み若しくは噂話を信じ込んでいるに過ぎません。そもそも同一条件で他の市町村と税額比較したことはないはずです。
住民税には基準となる標準税率があり、ほぼ全国の市区町村はそれを採用しています。ごく僅かですが標準税率を上回る(下回る)自治体もありますが、それにしても税額の違いは年収1000万円の人でも年額にして数千円程度の差しかありません。
武蔵野市のホームページを見たところ、「武蔵野市も標準税率を採用しているため他の市町村と比べて住民税が高くなるということはありません」と掲載されています。同じく府中市のHPにも、「府中市の個人の市民税が安いということはありません」とあります。
その一方で、武蔵野市の『一人当たりの住民税』が高いというのならその通りです。武蔵野市は全国の市町村の平均所得ランキングでは常に上位にランクされるセレブの市です。税率は同じでも所得が高ければ税額は高くなります。その意味で武蔵野市の(一人当たりの)住民税は高いというのでしたら当たりです。
因みにですが、国民健康保険料は市区町村によってずいぶん差があります。こちらは自営業の方には影響あるかもしれませんね。
参考までにの全国1741市区町村別平均所得ランキング(2021年)を調べたところ上位30は下記の通りです。
- 1位 港区
- 1471万円
- 2位 周防大島町(山口県)
- 1176万円
- 3位 千代田区
- 1076万円
- 4位 渋谷区
- 1000万円
- 5位 中央区
- 760万円
- 6位 猿払村(北海道)
- 731万円
- 7位 芦屋市(兵庫県)
- 697万円
- 8位 目黒区
- 684万円
- 9位 文京区
- 667万円
- 10位 世田谷区
- 603万円
- 11位 新宿区
- 599万円
- 12位 安平町(北海道)
- 577万円
- 13位 武蔵野市
- 561万円
- 14位 品川区
- 551万円
- 15位 忍野村(山梨県)
- 528万円
- 16位 鎌倉市(神奈川県)
- 523万円
- 17位 杉並区
- 501万円
- 18位 西宮市(兵庫県)
- 495万円
- 19位 軽井沢町(長野県)
- 486万円
- 20位 豊島区
- 484万円
- 21位 江東区
- 481万円
- 22位 葉山町(神奈川県)
- 478万円
- 23位 三鷹市
- 476万円
- 24位 浦安市(千葉県)
- 474万円
- 25位 台東区
- 473万円
- 26位 逗子市(神奈川県)
- 469万円
- 27位 国立市
- 466万円
- 28位 中野区
- 463万円
- 29位 枝幸町(北海道)
- 462万円
- 30位 国分寺市
- 460万円