マラソンレディ

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 大石会計では毎年11月に茨城県つくば市で開催される“つくばマラソン”に参戦しています。

 社内での参加は自由ですが例年20人前後が10キロまたはフルマラソンに参加しますから恒例の一大イベントとなっています。

 今春入社した女性社員のAさんは社内で交わされるマラソン談義を聞き、走るとどんな気持ちになるのだろうと興味が湧いたそうです。

 ところがAさんには11月のつくばマラソン当日、どうしても外せない予定が既に入っていました。

 ならばと、自分で調べて多摩川沿いで開催される小さなマラソン大会の10キロの部に申し込んだのです。たぶん20年以上まともに走っていないと思いますからそのチャレンジ精神にアッパレです。

 その大会は先週末に開催されたのですが、当日は台風の影響で一時的に強い雨が降った日でした。

 その日の私はゴルフ場におりまして、ずぶ濡れになってプレーしながら“Aさん、せっかくやる気だったのにこの雨ではキャンセルしただろうな。明日なんて声をかけようか”と気になっていました。

 ところがです、週明けに「代表、走ってきました。一度も歩きませんでした」と報告されたのです。私は心が震えました。

 初マラソンが雨の中、行きたくなかったはずです、辛かったはずです、途中で止めたくなったはずです、歩きたくなったはずです、知り合いは誰も見ていないのです・・・悪魔の囁きによく耐えました。

 マラソンがそのまま人生に通じるとまでは言いませんが、マラソン談義をしているとその人の人生観が垣間見られる気がします。