「人というのは別れ際が大切なのよね」・・あるとき家内がぼそっと言いました。いいえ、私たち夫婦の別れ話ではありません。
出会いの大切さは多くの方が語りますが、別れについて語る人は多くありません。とても納得がいく言葉だったので、以来それは私の座右の銘の一つにしています。
大石会計は現在50名を超える社員たちと事務所を運営しています。見かけはそれっぽく見えますが、決して平たんな道のりばかりではありませんでした。多くの出会いと別れが積み重なった結果が今の姿です。
諸行無常、なにごとも同じ状態は永遠には続きません。必ずある別れをどのように迎えるのかはとても大切、いやもしかしたら別れ方の方が大切かもしれません。
人との別れにもいろいろあります。卒業や定年退職の別れは別としても、中途退職、離婚、死別、けんか別れに・・・そこにはそれぞれの人生観が表れます。
私が出会った経営者で、過去の人間関係を語らない人(語れない人)で成功している人は思い浮かびません。
二度と会えないようなつまらない別れ方はしたくありません。できるなら余韻が残るような別れが理想です。
これからの出会いが多い若者、別れの方が多い中高年、改めて考えると別れるのにも心構えや準備が必要に思えてきます。