いまに始まったわけではありませんが「時代が違う」とよく聞きます。私も子供たちと話をしていると時々「時代が違うよ」と言われることがあります。
世の中が凄まじい勢いで変わっていることは確かです。一世代でこんなに世の中が変わった時代はかつてありませんでした。
産業革命以前は、一人の人間が生まれてから死ぬまでの間、世の中の進歩は感じられないのが普通だったのです。
今の一世代30年の変化はそれ以前100年の変化以上です。単に計算する、記録するだけならまだしも、電子機器が考えて勝手に判断する時代になってきたのです。
もしかしたら、この先30年したら世の中はAIで動くようになり、私たちはあまり働かなくてもいい時代になるのかもしれません。
それってありがたいことなのでしょうか。大昔の狩猟時代から農耕が始まり貧富がうまれ、産業革命でその差は拡大しました。この先AIで世の中が動き人間が働かなくても済むような時代がきたら、そこに投資できる人たちに富が集積してますます格差は拡大するはずです。
時代が違うというのなら、その時代の最先端にいる若者たちがもっとビジネスの世界で活躍してもいいと思うのですが、案外そうでもないのが少し残念です。
モノの進化はあっても考え方そのものは昔とそんなに変わっていません。2500年前の論語を学ぶと、たとえAIの時代になろうとも、人間の本質には変化はないように思えてきます。