管理型マネジメントの限界?

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 どこの会社にも共通する悩みは、人が育たないことです。大石会計も例外ではありません。

 これは人そのものに問題があるのでしょうか、それとも企業におけるマネジメントに問題があるのでしょうか。

 世の中が成熟しているのに、旧来のマネジメント手法で育成を図ろうとしていることに無理があるのかもしれません。

 昭和から続く管理型のマネジメントは、上司が部下の待遇や出世などに関する評価権限を持ち、相手の意思に関係なく、こちらの期待通りに半強制的に行動させることです。

 たぶん多くの若者たちは、このやり方ではモチベーションが上がらなくなっているのです。しかし多くの経営者や管理者は、自分自身が上司から受けたこのやり方しか知らないのです。経験がないので無理もありません。

 大石会計では2年前に「あなたにとっていい会社とは」という社内アンケートを行ないました。結果は私の予想とは随分違っていました。

 人間関係、やりがい、誇り、正しい評価などが上位にランクされ、給料は全体の7番目で、休日や残業についてはまったくのランク外だったのです。

 これは他の会社が同じアンケートを実施しても似たような結果になると思います。社員が望むいい会社のイメージは昭和の時代とは違っているのです。

 なのに上司は部下に対し、「出世したいだろう」「いい給料がほしいだろう」と見ていることが少なくありません。これは昭和の価値観なのです。

 今の若者たちは生活に困っていないのです。若い夫婦も共働きすれば生活に不自由しません。出世やお金よりも心の充実を望んでいるのです。

「最近の若者は・・・」なんてことを言っているのは、成熟した世の中についていけていない世代なのかもしれませんね。私も大いに反省です。