「原因はストレスです」。病気にかかって医者に行くとかなりの確率でこのセリフを聞きます。
痛い、痒い、眠れない、食欲不振、吐き気、動悸、息切れ、高血圧……このごろの病気の原因はなんでもストレスということにされます。
正直言って、私はお医者さんからこのセリフを聞きたくありません。あまりにも予想通りすぎる答えだからです。
ゴルフでミスショットしたときの原因を「ヘッドアップです」と素人に診断されるのと同じ気分になってしまいます。
なんとかの一つ覚えとは言いませんが、なにか別の原因を探せないものでしょうか。しっかり診てもらいたいものです。
たしかに過度のストレスが原因で鬱になったり、胃に穴が開いたり、円形脱毛症にもなります。しかし、ストレス耐性には個人差がありますから、大概の病気の原因をストレスと診断して欲しくはありません。
そもそも人間社会そのものがストレス社会なのです。勉強することも、スポーツすることも、ビジネスをすることもストレスとの戦いです。ストレスがあるから成長・発展するのです。
ですからストレスを諸悪の根源のように言うことには異議ありです。むしろ適度なストレスはあったほうがいいのです。無菌状態では却って抵抗力が弱まるのです。