過去20年間の、主要国の実質GDP伸び率を調べてみました。日本は15%しか伸びていません。中国は631%、韓国は167%、アメリカは66%です。金融危機に陥っているギリシャでさえ41%伸びている中で、日本の低迷さは際立っています。
日本の景気低迷の原因について優秀なエコノミストや官僚から、納得のいくような理論的説明を聞いたことがありません。原因が分かれば打つ手もあるのでしょうが。
私が無責任に判断すると、日本人が骨抜きになっているのか、あるいはされているのか分かりませんが、そのあたりに原因のひとつがあるように思います。将来の日本復活のためには、まず教育に力を入れることです。でなければ、ますます国力が落ちてしまうような気がしています。
こんな世界景気の中でも、北欧諸国の経済は手堅く成長しています。特にフィンランドは20年前には失業率が20%もあったにもかかわらず、今では経済的にとても元気になっているのです。その北欧諸国に共通しているのはこの20年ほどは教育に力を入れてきていることです。日本がゆとり教育を採用したのとは、全く逆の政策です。
当時のフィンランドの教育担当大臣は、教育に投資することが新しい産業を興す一番の近道だと判断したのです。その際、学力だけでなく愛国教育にも力を入れたのです。そして、その愛国教育をするにあたって参考にされたのが日本の『教育勅語』だというのですから、少し複雑な気持ちです。
私が子どものころは、北欧諸国では社会福祉は充実しているものの、国民は高い税金に苦しみ、あまり楽しそうな国のイメージはありませんでした。
しかし現代では、世界幸福度ランキング(最貧国のひとつブータンが8位になった例のランキング)の1位はデンマークで、フィンランド、スウェーデンは10位以内、ノルウェーも20位以内と、北欧の国々はすべて上位にランクしているのです。ちなみに、このランキングにおける日本は残念ですが90位と、先進国の中ではほぼ最下位です。
教育改革は、今すぐに手を付けても結果が出るまでには15~20年かかります。日本の将来のためにも学力と愛国教育に力を入れてほしいものです。子どもたちの脳みそには“ゆとり”などいらないのです。