ランニングでガン予防

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 4月に走った100kmマラソン(チャレンジ富士五湖)のダメージは、過去のフルマラソンとはまったく違ったものでした。ひと月半経った今でも、朝起きた時にかかとが痛みます。それでも、すべての辛さを吹き飛ばしてくれるのが完走の達成感です。
 
 そのレースで、70kmの関門の制限時間に数分遅れで間に合わず、無念のリタイヤとなってしまったTくんにはその達成感がありません。彼は初挑戦したウルトラマラソンの失敗がよほど悔しかったのでしょう。リベンジを果たすべく、それから40日後の6月1日、柴又100kmマラソンのスタート地点に立っていました。

 5kmごとに送られてくるラップタイムでレースの様子を見ていたのですが、前半が飛ばし過ぎで後半の失速を心配しました。予想通り80kmから失速するも、疲労と暑さに打ち勝ち、見事に大石会計で三人目のウルトラランナーの称号を手にしました。

 朝8時にスタートして、夜10時前のゴールです。辛い、苦しい、痛い、あまり得にもならないことに時間と労力をかける。全く合理性のないバカげたことに挑戦するところが大石会計の面白いところです。

 100kmマラソンはともかく、普通のランニングは健康にはいいことです。国立がん研究センターがん対策情報センターによると、身体活動は結腸ガンのリスクを確実に下げる効果があるといいます。

 女性の部位別がん発生個所の一位は大腸がんです。意外かもしれませんが乳がんや子宮頸がんではないのです。大腸とは、肛門に近い直腸と結腸の総称です。大腸がんの主な原因のひとつが便秘にあるそうですから、女性に多いことに納得です。

 便秘が長引くと腸内の発がん物質が体外に出ず、長期に渡り腸粘膜を刺激し、それが大腸がん発生につながるそうです。つまり、便が滞留していることが身体にとって良くないのです。

 ランニング経験者はお分かりと思いますが、走ることはお通じを良くします。お通じが良くなれば、大腸がんのリスクが減るという訳です。さらに身体活動が高いと、がんのみならず心疾患の死亡リスクも低くなります。

 健康のために一日に何キロも走るというのは、誰にでもできることではありません。しかし、走ってみると新たな気付きがあるかもしれません。週末に軽く走ってみてはいかがですか。