君子豹変す

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 君子豹変す……これは一般に、穏やかな人格者が、何かをきっかけに態度や考えが急変してしまうときのマイナスイメージで使われます。

 先日の論語教室で学んだのですが、「君子豹変す」は、易経の「君子豹変す、小人は面を革(あらた)む」に由来します。

 これは、豹の毛は季節によって抜け替わり、斑紋はより美しくなるように、徳の高い君子は自分の過ちが分かれば、心を入れ替えはっきりと善い方へと変化する。しかし、徳のない小人は表面的に改めるだけで、その本質は変わらないことをいいます。つまり、君子が豹変するのは良いことなのです。

 大石会計事務所では、各人が毎朝日本一宣言を行うこととしています。「前向き日本一」とか「スマイル日本一」、「勉強熱心日本一」……と、なりたい自分を意識して一年間朝礼で言い続けるのです。私の来年の日本一宣言は「豹変する男日本一」にしました。

 昨日より善い自分になることが生きる目的、これは誰かが言っていたことです。私は君子にはほど遠いのですが、百八つの煩悩を乗り越え、善い方に変化することをテーマにしました。

 そして、変化するだけではなく、人に誤解を与えないように意見や態度をハッキリさせることもテーマです。

 何を考えているのか分からない、何を言っているのか分からない、賛成なのか反対なのか分からない、好きなのか嫌いなのか分からない……情緒や深みを感じさせないのに分かりづらい人はただ面倒くさいばかりです。

 表裏がないことや意見がハッキリしていることは、相手にとっては安心の筈です。社員から見たら、信頼感があるのではないでしょうか。深みのない玉虫色ではなく、駆け引きのない直球勝負でいってみます。