「ピカソにはこう見えるんだ」……ある人がピカソの絵を見て言いました。
私たちは同じものを見て、他人にも自分と同じように見えていると思っていても、実は隣人にはまったく違った見え方をしているということが往々にして起こります。
同じものを見てもそうですから、ましてや言葉に対して同じものをイメージすることはほぼ困難です。
「お祭り」と聞いても人によって、春祭り、雪祭り、花火、浴衣、お神輿、踊り、縁日、カーニバル……同じ地方出身でない限り同じお祭りの場面をイメージする人はいません。育った環境や経験、体験が違うので仕方がありません。
なのに、私たちは言葉を適当に使いがちです。ちゃんと伝えた気でいても伝わっていないのです。
「ちゃんと」「しっかり」「きっちり」……こんな言葉も人によって受け止め方が違うから困ってしまいます。
社内でも、こちらが意図して伝えたことも、相手にはその真意が伝わらないというミスコミュニケーションも起こりがちです。最悪なのはちょっとした誤解が人間関係を壊してしまうようなケースです。
まあ信頼関係があり、グッドグラスで見ている限り良い方に解釈するから大丈夫なのですが、信頼が薄かったり、一方通行の信頼だったりするといろんなことが起こってしまいます。
その意味では、組織に共通言語があるといいですね。いちいち細かい説明をしなくてもお互いが分かり合えますから。元来がテキトウな私は特に言葉に気をつけなくてはいけません。