今回の東日本大震災で、私たちは自然には想定も想定外もないということを学びました。人間は自然に対して謙虚になるべきですし、自然をコントロールすることなど出来ないということも改めて認識しなくてはいけません。地震ひとつ予知することも、止めることも出来ないのですから。

   自然とは本来、激しく荒れ狂い、人間の手には負えない恐ろしいものなのです。灼熱、氷河期、隕石の衝突……考えると、人類にとっていまの穏やかな環境は、あり得ないくらいの絶妙なバランスの上に存在しているだけなのです。無神論者の私ですが、これは神様が創ったとしか思えません。

   地球の誕生を1月1日とし、現在までのおもな出来事を1年（365日）に例えてみました。

   こうやって地球の歴史を振り返ると、私たち人類がいかにちっぽけなものかが分かります。むしろ人類なんてこの地上に存在していないことの方が自然なのです。

   先の震災も、地球レベルで言ったら表面にほんの少し皺が寄ったくらいのものです。いつの日か分かりませんがもっともっと大きなことが必ず起きると考えるのが自然ではないでしょうか。それは、私たちの生きている間にはないかもしれませんが、あるかもしれないのです。

   全てのものが一瞬にして流されました。家も車も命も思い出も。多くの人がそうだったように、私も価値観が大きく変わってしまいました。それまで大切にしてきた財産になんの意味があるのでしょうか。昨日まで隣にいた大切な人にもう会えないのです。なんとも、はかないものです。