人にはいくつかのタイプがあります。前向きで口にするのはプラスの言葉ばかりで周囲の人たちにいつもいい影響を与える人がいる一方で、他人のすることにいちいち文句ばかり言っている人もいます。同じものを見ても違った反応をしてしまうのですから、一生の間には大きな差が出てしまいます。
不平や不満を言っている人は、その言い方によっては問題意識を持っている人のように思われることもありますが、多くの場合は自分の思い通りにならないと機嫌が悪いだけの人たちなのです。不満足が建設的なものかそうでないのかは、その人の言っていることではなくてやっていることを見れば分かります。
京セラの稲盛和夫さんは人間には自燃人、可燃人、不燃人の3つのタイプがあると言いました。
自燃人=情熱があり、自ら燃えて周囲を巻き込むモチベーションの高い人
可燃人=自燃人や、既に燃え上がっている可燃人の影響を受けて燃え上がる人
不燃人=火をつけられても燃えることができない人
割合としては、①10%、②60%、③30%、といったところでしょうか。企業は①と②の人たちだけで構成されるのが理想ですが、ゆとり世代には③の人が増えているように思います。
さらに③の不燃人のなかには、燃えている人の熱意や情熱を消してしまう消燃人もいます。この消燃人は本当にタチが悪いので組織に置いておくことはできません。クビに出来ないのだとしたら、影響の少ないポジションに置くしかありません。
さて、ところで経営者たちはどうなのかと言いますと、自燃人が多いと思われがちですが、実はそうでもありません。流石に不燃人の経営者には出会いませんが、出来ない理由を並べ、業績を地震や不況のせいにしてしまう経営者も少なくないのです。それでもそんな経営者も影響力のある自燃人に出会うと火がつく可燃人です。出来れば私が火をつけたいものですが、残念ながらなかなか力が及びません。経営者たるもの、意識は常に自燃人でいたいものですね。