社員を評価する時に、結果を評価する方法と、行動を評価する方法があります。あなたでしたら、そのどちらの方法を採用するでしょうか。
成果主義でしたら結果に対する評価の比重が高くなるのですが、それでは一部の勝ち組の人だけが楽しい思いをすることになります。一方行動に対する評価の場合には、自ら行動を起こすことを評価されるのですから誰もが楽しい思いをすることができます。
力強さだけでなく優しさや誠実さを持った企業文化を作ろうと思うのでしたら、行動を評価するのがいいかなと思います。企業経営では結果を求められるのは当然ですが、いつでも誰でも結果を出せるとは限りません。むしろ、結果を出せなくてもチャレンジし続ける人の方が、社内にいい影響を及ぼすものです。
しかし、これは結果を出せないことを是としているのではありません。結果を出すことなく定年まで頑張り続ける社員では会社も困ってしまいます。そんなに長い間頑張り続けて結果が出ないということはありえませんから、それはやり方が間違っているのではなく、その行動に本気さが足りないのです。
わたしが特に評価する行動は、まだ誰もやったことのないものにチャレンジすることです。いわゆる最初のペンギンというやつです。勇気を出して新しいことに一歩を踏み出すことは誰にでも出来ることではありませんから。
南極のペンギンは餌を求めて天敵のトドやセイウチがいる海に飛び込まなくてはなりません。そこで、最初に一羽のペンギンが飛び込んで安全を確認した後、他のペンギンも飛び込むのです。英語圏では、そんな最初に飛び込む勇気あるペンギンに例えて、勇猛果敢にチャレンジする人のことを “First Penguin”と呼び、称えています。
他人様がやって安全が確かめられたことだけをやるのではなくて、自らが最初のペンギンになって道を切り開く。そんな人にこそ、最後に天使は微笑むに違いありません。