考えること

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 いまは、100年に一度かどうかは知りませんが経済的には激動の時代であることは確かです。とは言うものの、ビジネスそのものが普遍的なものではなく本来的には環境変化との戦いでもありますから、この変化を大きなチャンスととらえて波に乗れたらいいですね。

 悲観論ばかりのメディアの論調に振り回されて後ろ向きになってはいけません。結果を恐れるあまり何もしなくなることが一番いけないのです。時には「どうにかなるさ」と楽観的に考えて行動してみてはいかがでしょうか。

 どんな状況下でも使える普遍的な成功法則があるといいのですが、未だかつてその法則を発見した人はいません。絶対法則ではないものの、ひとつ言えることは、現在元気な会社で5年前と同じことをやっているところは本当に少ないということです。他社に先んじて変化をとらえた会社が元気なのです。反対に、状況が変わっても頑なにそれまでの流儀を通し続ける会社は市場を去っていくしかありません。

 わたしがまだ子どもだった30〜40年前頃には、モノが売れるための条件とは機能的にいいモノであることでした。その頃にもいまと同じように顧客満足とか顧客感動などと考えた人はいたのかもしれませんが、いたとしてもそれはほんの一部の変わった人たちだけでした。それが、いまでは顧客サービスの水準は高くなり、単なる機能的なサービスだけでは評価されなくなってきているのですから時代は変わったものです。

 事業を上手く展開している経営者を見ていますと、考えるより先に行動するくらいの人の方が成功する確率がはるかに高いようです。経営としては、気の長い人よりもせっかちなくらいの人の方が性格的には向いているのです。

 行動力のない人は絶対に成功しませんが、だからといって行動力のある経営者がみな成功するとは限りません。行動力があることは必要条件ではあっても十分条件ではないのです。

 では、行動力の他になにが必要かというと、先ほどの話とは矛盾するようですが、経営者はもっともっと考えることに時間を費やすべきだということです。ハッキリ言って考えることの方が行動することより難しいのです。行動に理由付けや大義名分をつけ社内で共通認識を持つことで会社はさらに飛躍できるのではないでしょうか。