最近の若い人たちはとかく良く言われないものですが、みなさまの会社ではいかがでしょうか。わたしは事務所の社員を見ていると、いまの若者たちも決して捨てたものではないなと思っています。
多くの若者は案外素直で、良くない症状があったとき、一つひとつ指摘してやると簡単に受け入れてくれます。ただ少しだけ残念なことは、その症状が修まってもまた別な症状が出てきてしまう傾向の人がいることです。もっともこれは若者に限ったことではないのでしょうが。
本当にできる社員であれば、放っておいても人の姿を観察し勝手に育ってくれますが、中小企業の社員にはそこまで優秀な人はあまりいません。
次々といろいろな症状が出てくる人というのは、その人の深い部分に問題があり、それが象徴的に症状となって表れているものですから、表面の症状だけ治しても根本的な解決にはなりません。
そして多くの場合、その根本の問題とは人生観や職業観にあるのです。要するに基本的な考え方が違うのですから、良くない症状が出てしまうのは当たり前というものです。
この根本解決のもっともいい方法は、社長が社員と人生観や職業観について語り合うことではないでしょうか。そうすることで必ず深い部分で社員にいい影響があります。
こんなことができるのも中小企業ならではですが、もしも人生観を語り合った結果、社員が社長と合わない考え方の持ち主だったとしたらどうしようか、という不安もあります。
しかし、そんな場合であっても合わないことをこちらが理解できただけ、対処の仕方に工夫ができるので解決は可能なものです。
一方、そういった考え方の違った社員の存在は、往々にして社長のストレスの一部になります。したがって、最終的にどんなに語り合っても解り合えない、どうしても社長と考え方が合わない社員には辞めていただくしかありません。それは社員にとっても、自分に合った社長の下で働いた方がいいに決まっているのですから。