先日行われた男子ゴルフ日本オープン、見事に優勝したのは片山晋呉選手でした。永久シード権を獲得できるツアー25勝目をメジャー大会で飾るのですから、そんなところも大物たる所以なのかもしれません。
今となっては珍しくもなくなった片山選手の優勝シーンですが、彼はまだ1勝もしていなかった25歳の時のノートに「35歳で25勝する」と書いていたそうです。それから10年、本当に成し遂げてしまうのですからただ者ではありません。
紙に書くことの効用は多くの人が言われていますが、実際に自分の将来の夢や目標を紙に書いている人はあまりいません。こどものころは将来の夢をよく書いていたものですが、おとなになるとそれをしなくなるのはどうしてなのでしょうか。
おとなはこどもたちに挨拶代わりで「大きくなったら何になりたいの」なんて聞くことがあります。もし反対に、そのこどもがあなたに「おじさんは、もっと大きくなったらどうなりたいの」と聞かれたら、なんと答えるでしょうか。
先日、ある研修で「わたしの死に方」を宣言させられました。いつ、どこで、誰に見守られて、死因、事業や財産の状況、社会的地位……などを宣言するのです。そんなことこれまでの人生で考えたこともありませんでしたから、涙が出るほどショッキングな経験でした。
死に方宣言、これは究極の人生計画です。宣言した死に方に向けて本気になれた人は、日々頭の上のハエを一所懸命追って生きている人とはまったく異なった人生になるはずです。自分にとって本当に大切なものをまず決めて、それを決して忘れることのないよう潜在意識に刻み込むことができたらしめたものです。
大切なことを後回しにして、些細なことばかりに煩わされて、ただ忙しいだけの人生に終わってしまうことだけは避けたいものです。