会社は社長次第

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 『会社は社長の器以上にはならない』……先人はよく言ったものです。経営についてこれ以上の名言はないのではと、このごろはあらためて思っております。会社の運命は社長次第であるのですが、このことを理解できていない社長が多いことが残念でなりません。

 あなた自身が勉強し、あなた自身が先頭に立って、思いを熱く語り続けなくて誰があなたの会社を成功に導いてくれるというのでしょうか。あなたは経営上の肝心な部分で、部下に過大な期待をしてはいませんか。外部から誰か有能な人でも招き入れようとしていませんか。ハッキリ言って経営を他人に頼ろうとすることは間違っています。経営だけは他人任せにすることは出来ません。あなたの会社なのですからあなたが学ぶしかないのです。

 あなたの会社に、あなたの思いを深く理解し実現してくれる社員が一人でもいてくれるといいのですが、いかがでしょうか。実際にはそんなにありがたい社員は滅多にいるものではありません。もしもいるとしたら、それは同時にあなたがビジョンを明確すぎるほどに社内に示している場合である筈です。あなたが明確なビジョンを示さないことにはあなたの思いは伝わりませんから、永久にあなたの理想とする会社が出来ることはありません。

 プロパーの社員に限界を感じて、大手企業の退職社員を迎え入れたがる社長もいます。しかし、期待するような本当に有能な人が中小企業に好き好んでやって来るでしょうか。800万円や1,000万円の年俸で有能な人を招こうなどと思っているようでは、その考えそのものに問題ありです。もしも、あなたの会社に外部から本当の意味での有能な人材がやってくようでしたら、既にあなた自身は並の中小企業経営者の域を超えていますから、遠からず飛躍的な発展をすることは間違いありません。

 結局のところ、社長自身がどうありたいのか、会社をどのようにしたいのかを本気で考えなくてはならないのです。誰でもなんとはなく考えていることではありますが、社員に説明し納得させることが出来るくらいに考え抜くことが必要なのです。そして、自らを高めることなく会社の成長だけを願っても叶うことはありません。ただ技術的に会社を成功に導こうとすると、瞬間的な成功はあったとしても長続きすることがないのは歴史が証明するところです。