人間関係で悩んでいる人って多いですよね。誰にだって苦手な人や嫌いな人はいるものです。その相手が社内の人間でしたら気分の重い毎日になります。
仮に、A君は同僚のB君を嫌いだったとします。そんなB君が社内でA君に「コーヒー飲みますか?」と聞いたとしましょう。嫌いなB君に親切にしてもらったのです。あなたがA君でしたらどんな反応をしますか。
「いいえ、結構です」「自分でやります」・・・なんて応える人が多いのではないでしょうか。「ありがとう」と素直になれる人は案外少ないと思います。
翌日、B君はA君に「今日は暑いのでアイスコーヒーはいかがですか?」なんて聞いてきました。
ここでもまた「結構です」なんて応えるかもしれませんね。心の中で敵とみなしていたB君に優しくされたのでA君の心は混乱してしまいます。
もしもB君がこれを繰り返したらどうなるでしょうか。A君はB君に抵抗し続けられるでしょうか。
嫌いという感情と、嫌いな人に繰り返し優しくされたという事実。人はこの心の混乱(不協和)状態を無意識に解消しようとします。優しくされた事実は変えようがないので、嫌いという感情を変えることで混乱を回避するしかありません。これが心理学の認知不協和理論です。
相手を変えたければ、自分を変えればいい・・・この原則に従えば人間関係はうまくいくはずです。なのに、相手だけを変えようとする。お互いが自分をスタンダードだと思っていたのでは上手くいきません。
嫌いな人や苦手な人を遠ざけていませんか。原因は相手にあるのと思いがちですが、相手からするとこちらに原因があるのです。
百歩譲って、たとえ相手に原因があったとしても、相手に嫌われる振る舞いをしたところで、お互いのプラスになることはひとつもありません。相手に変化を求めるからややこしくなってしまうのです。書きながら今日も反省ですね。