小中学校の夏休みも終わり新学期が始まります。休み明けの新学期は不登校の生徒が増えると言われます。いま不登校生徒は35人に1人の割合だそうですからビックリです。
不登校は昔からありましたが、どうしてこんなに増えてしまったのでしょうか。私は子供たちの問題ではなく、親の世代が変わったことの影響が大きい気がします。
昭和の時代は、学校から帰ると優しい祖父母が迎えてくれる家庭が多かったものです。お年寄りはただ優しいだけではなく、厳しく躾もしてくれました。近所に厳しいお爺さんもいたものです。
昔なら、家に帰るとランドセルを放り投げて同級生や近所の子供たちとみんなで缶蹴りや陣取りなんかで遊んだものです。今では誰もいない家に帰って一人でスマホやパソコンで遊ぶのです。
これは今に始まったのではなく昭和の末期にはその傾向がありました。ですから今の小中学生は第二世代です。
先日、ラーメン店で相席になった母子の会話です。
子:「ねぇ、ママ~」
母:「んっ、なに?」と空返事をしつつスマホゲームに夢中。
子:「ねぇ、ママったら」
母:「だから何?」
子:「ゲームばかりしてないで話を聞いてよ」
子供にとっての最初のコミュニティである家庭における親の振る舞いの影響は大きいです。そして学校の先生も同じ世代なのでそこにも問題がありそうです。
そんな若者が、会社に入ってくるのです。怒られた経験の少ない若者たちです。そして躾もきちんとされていない若者たちです。社会性が欠如しているのですから上司や先輩からきつく注意されることもあります。
私は中学生の時には野球部にいたのですが、上下関係は死ぬほど厳しいものがありました。理不尽なことも度々起こりました。
社会に出ても、すべては人間関係がはじまりです。そこでも時々理不尽なことが起こってしまいます。それに文句を言ってもはじまりませんし、そこで出社できなくなるようでも困ります。
家庭で出来ないのなら、会社で教育しないといけません。会社は大人の学校です。会社のためではなく、一人の自立した人間を育てられる、そんな組織でありたいものです。