よく赤字会社の社長から、「使い過ぎの経費はありますか?」と聞かれます。さらに大赤字の社長は、「もっと経費を削れますか?」と聞いてきます。
赤字の原因は次の3つしかありません。
- 売上げが少ない
- 原価率が高い
- 固定費が高い
これしかないのです。つまり、赤字の改善のためには、売上げを増やすか、原価率を下げるか、固定費を抑えるしかないのです。
策のない社長がはじめにやろうとすることは、経費の削減です。照明をこまめに消すとか、エアコンの設定温度を変えるとか、メモには裏紙を使うとか、トイレットペーパーをダブルからシングルに替えるとか・・・あまりやり過ぎるとテンション下がりますよね。
そもそも大赤字の会社は経費のムダ遣いなどほぼありません。反対にもっと経費をかけたらいいのにと思うくらいです。
私も、ランチで外出して誰もいない部屋に照明とエアコンがついていたら少しムカつきながら消しますが、日ごろは歩くはじからパチパチ電気を消すことはありません。
経費は効果があればどんなにかけても結構です。効果のない経費は使うなと徹底するといいでしょう。
赤字解消のためには売上げアップがいいのです。その方がみんなで前向きに取り組めます。どうやったら売上げが増えるのか、社長は考えることを避けてはなりません。
リベート、裏金、バックマージン等も策のない社長の発想です。リベートを多く払って受注する社長は、自らを太っ腹だと思いがちですが、本当に業績のいい会社の経営者はそんなに安易で短絡的な発想はしません。リベートなんて使わずに受注する方法を考えて欲しいものです。
ちなみにですが、わが家のトイレットペーパーは結婚してからずっとシングルです。