アインシュタインが約100年前に来日した際、帝国ホテルのベルボーイに「あなたの運がよければ、将来価値が高くなるだろう」とチップ代わり渡した直筆のメモ。
ベルボーイの子孫の運はすこぶる良かったらしく、先日のオークションで落札されたその額は、なんと2億円。
そのメモの1枚には次のようなアインシュタインの幸福論が書かれていました。
『静かで謙虚な生活は、絶え間ない不安を伴う成功の追求よりも多くの幸せをもたらす』
ビジネスをする誰もが成功するわけではありません。眠れない夜を過ごしている経営者は少なくありません。絶えず不安との戦いです。
西田文郎先生は、成功には社会的な成功と人間的な成功があると言われます。社会的成功は相手に勝つこと、人間的成功は相手を受け入れることです。
経済的勝ち組の人生と、心穏やかで人から愛される人生、どちらか片方しか手に出来ないとしたらあなたはどちらを選びますか。
もちろんどちらも手にできたらいいですね。ありがちなのは、一旦経済的に成功した後に勘違いしてしまうことです。長い人生の中のある瞬間上手くいった自分の力を過信して、周りを甘く見てしまいがちです。つまり謙虚さがなくなるのです。
世の中では見えないところで見えない力が働いていることを忘れてはなりません。気付いたら、周りは敵だらけで家庭でも妻子は寄り付かないようでは残念なことです。自分の力を過信せず、相手に勝つのではなく、己に克たねばなりませんね。
人は己に優しく他人に厳しくなりがちです。他人に厳しいように自分にも厳しく、自分に優しいように他人にも優しくありたいものです。ああ、今日も反省です。