「最近の若者は」と言いますが、これはいつの時代にも言われる決まり文句です。私が若い時にも言われたものです。
私も時に口にしますが、最近の…なんて言うことが時代についていけていない証拠かもしれません。相手のせいにしていたのでは何にも解決できません。上司の指導力の足りなさが、「最近の若者は」に象徴的に表れる気もします。
人材育成は人間関係の基本的原則から考えると、とても簡単に解決できる問題です。しかし、その原則から外れてしまうと、とても難しい問題となって、どれほど労力や時間をかけても解決できなくなってしまいます。
その原則とは、「他人を変えたければ、自分を変えればよい」ということです。
上司が出す指示に部下は従います。それは上司に業務上の権限があるからです。しかし、根本的な部分では他人をコントロールなんて出来ません。自分の奥さんだってコントロールできないのですから。なによりもコントロールできないのは自分自身のはずです。
人が最も影響を受けるのは、相手の知識やスキルではありません。相手の生き方です。つまり、尊敬している人の前ではやる気になり、そうでない人の前ではやる気がなくなります。
相手は自分の鏡です。相手の反応を見れば自分のレベルが分るというものです。何を言うかではなく、誰が言うかが大切です。
部下の指導で悩む上司は多いのですが、最近の若者に問題があるのではなく、上司の側に問題があるのです。松下幸之助さんや稲盛和夫さんが上司なら結果は違うのです。
結局のところ、上司は自分自身を成長させることでしか、相手を成長させることは出来ません。ああ、今日も反省です。
そんな私にとって毎月第一月曜の夜に開催される『くにたち論語塾』はとても大切な自己成長の場です。