テレワーク……本当にいいの?

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 いよいよ世間ではテレワークが普及してきました。あなたの会社のテレワーク実施率はいかがですか。大石会計は概ね6割のテレワーク実施率で、社員の評判も上々です。 

 今この瞬間、テレワークは時代の要請ですからやるしかありません。しかし、これって私たちが本当にこれから進む方向なのでしょうか。テレワーク率が高い会社が先進的な会社だと思われがちですが、本当にそうなのでしょうか。これに違和感を覚える社長は少なくありません。

 日本に先んじて欧米の優良企業がテレワークを導入しています。しかし、米Yahooは2013年に、米IBMは2017年にテレワークを廃止しています。

 廃止の理由は、社員の心が会社から離れ勤務態度が悪くなる、コミュニケーションが不足しチームとして機能が低下する、イノベーションが起こり難い等々と言われています。

 私の知人には、「テレワークといっても実質何も仕事をしていません」と胸を張る人がいます。営業職の人は毎日が日曜日状態です。今は緊急時なので“なんちゃってテレワーク”も行われていますが、その状態を長く放置する会社はありません。

 皆様もやってみて分かったと思いますが、テレワークに向かない人っていませんか。自己管理ができない人にとってテレワークは厳しいのです。

 テレワークが進むと、社員は働く時間ではなく成果で評価されるようになります。成果主義というと聞こえはいいのですが、上位20%の有能な人にとって都合の良い仕組みかもしれませんが、7~8割の一般人はその恩恵にあずかることができません。会社にとっては短期的モチベーションを上げるための簡単で都合のいいやり方です。

 コロナ以前から国を挙げて働き改革が謳われています。残業するな、有休を消化せよ、副業しなさいと、そして今はテレワークです。本当にそれでいいのでしょうか。遠くない将来、国はきっと週休3日制を勧めてくると思います。いったい誰が働くというのでしょうか。AIですかね。これを夢があると言って良いのやら悪いのやら。