因は我にあり

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 大石会計は、この4月以降に新卒社員を含めて数名の仲間が増えました。ところが入社直後からテレワークです。たまに出社してもマスク姿では社員同士の顔が見えません。馴染むのに多少苦労しているのではないかと心配してしまいます。

 新入社員は新卒、転職に関係なくいい環境を求めて入社してきます。いくつもの候補の中から選んで入社したのですから基本的には弊社にいい印象を持って入ってくるのです。

 とはいうものの実際に入社すると、これまで経験したことのない環境だったり、イメージと違ったりします。すぐに慣れるといいのですが、慣れるのに時間がかかる人もいます。

 ここで大切なことは、まず自らが受け入れようと心掛けることです。どの組織も、先達が長い時間をかけて築いてきたのですから、今ある環境や文化には意味も理由もある筈です。

 入社して1~2か月は組織の環境、文化を否定することなく、出来たら何の先入観もなく受け入れるといいでしょう。

 それでも違和感を覚えたのなら、その時点で、上司や先輩に違和感を伝えて、「どうしてやっているのか」「どういう意味があるのか」と聞いてみるのです。

 大石会計では、他の中小企業にはない文化や取り組みがあります。それを誇りにさえ感じる社員も多く、採用面接の場ではお互いの認識に齟齬がないように長い時間をかけてその点を説明しています。

 すべてを伝えることは困難ですが、入社してから、そんな筈ではなかったとか、聞いていなかったとかが多くなることは、お互いにとって望ましいことではありません。

 私たちの環境は、すべてが自分の価値観で満たされています。身につける洋服、アクセサリー、時計、メガネ、住んでいる家、自動車、配偶者、彼氏や彼女、そして勤めている会社も……自分の価値観に反するものは何一つない筈です。どうしても気に入らなかったら必ず手放すことになります。

 自分の環境に納得いかないのだとしたら、これまで上手くいかなかったとしたら、それは誰のせいでもありません。自分自身の価値観がそうさせたのです。

 人生を変えたいと思うのなら、その一歩目は自分の価値観に刺激を与えることです。どのように生きたいのか、何が大切なのか、その価値観さえ変われば環境は自ずと変わるしかありません。

 国がしてくれない、会社がしてくれないと不平を言っても何も変わりません。天動説ではありません。すべての因は我にありです。