「最近の若い人は…」、昔から言われてきました。私たちの世代も言われました。古代洞窟の象形文字にも書かれてあったとかなかったとか・・。
いま大石会計では2021春に向けて採用活動を行っていますが、最近の若者に対して私なりに思うことがあります。
自己アピールできない(しない)人の多さに加えて、女子学生に比べて男子学生の熱気のなさを少し残念に思っています。
会社説明会では学生側からの質問を受けますが、手を挙げる学生はわずかです。説明会後に80~90%が採用面接を希望しますから、既に競争は始まっているのです。そこは単なる質問コーナーではなく、自己アピールコーナーでもあります。そこでの姿がそのまま将来のあなたをイメージさせてしまうのです。
ただし質問といっても、次のような例は一般的にマイナス印象につながる例ですから気を付けなくてはいけません。
・残業はどれくらいありますか
・有給休暇取得率はどれくらいですか
・教育制度はどうなっていますか
このような質問だけだと、仕事そのものに対する興味が薄いと捉えられがちです。もちろん働く環境や条件は大切ですから確認するのはいいのですが、次のような質問もセットで聞かれるといいでしょう。
・活躍している人の特徴
・会社や業界の将来像
・社風を象徴するエピソード
・会社の強み・弱み
すべては自分を知ってもらうための時間、自己アピールするための時間なのです。興味を持った会社を研究してその場に来たのですから、こんどは自分に興味を持ってもらうのが目的になるのです。
私は約40年前に新卒で地方銀行に採用されましたが、次はその時の会社説明会で私がした質問です。
「郵便局の貯金業務は民間銀行の預金業務と競合しており、官業による民業の圧迫と考えますが、これに対する銀行側の対策と将来性をお話しいただけますか?」
もちろんその場での思いつきではなく、準備していた質問でした。まだ郵政民営化の20年以上前のことですから、銀行側も答えに窮したことを覚えています。私はこの質問だけで採用されたと今でも思っています。
今から十数年前、弊社の中途採用に20歳の女性が応募してきました。面接終了後、「それでは1週間後に合否の連絡を差し上げます」に対して、その20歳の女性は「私は明日からでも働けるのでお願いします」と言ってきたのです。それが、いまは弊社女性トップで活躍する若き日の高城です。
自分の人生は、自分で切り開くしかありません。理解してもらえないと嘆くのではなく、いい意味で自己アピールをするのがいいのです。自己主張が出来ずに尊敬される人も、出世する人もいないのですから。