人生100年時代と言います。英国のリンダ・グラットン女史は、2007年に日本で生まれた子供の半数は107歳まで生きると予想しています。
かつては「20年学び、40年働き、20年休む」という「教育、仕事、老後」の三段階の人生設計が一般的でした。それが100歳まで生きるとなった今、私たちはこれまでとは違った生き方が求められます。
60~65歳で定年退職となり、後は貯蓄と年金で悠々自適という人がどれだけいるでしょうか。せっかく長生きしてもそれが辛いものになっては意味がありません。
私は現在60歳ですが、私自身還暦後は余生だなんて悠長なことを言っていられません。人生100年時代における60歳は、単なる人生の折り返し点に過ぎないのです。
働くことをやめて社会との関わりが限定的になると、心身ともに老いが加速します。多くの医師が言う通り、健康寿命を伸ばすには働くことが一番の薬です。お年寄りが自立して少しでも長く働ける世の中にしたいものです。
しかし社会がお年寄り中心の世の中になるのは反対です。若者がお年寄りを支えるのではなく、お年寄りが若者たちを支える、そんな優しい社会になったら素敵です。
誰もが行く老いへの道。私にも年老いた母がいますし、私自身も既に片足を突っ込んでいます。でも、お年寄りではなく、将来を担う若者たちの優先順位が高い、そんな世の中にこそ夢が広がります。
そのためにも若者たちには、社会にもっともっと目を向け、大きな声を上げてほしいものです。お年寄りたちのすごく大きな声に負けないように。