社長のあるべき姿はワンマン経営者です。中小企業は上場企業と違って資本と経営は一体ですから、経営における全責任は社長が負うことになります。他の取締役の意見がもとで倒産したとしても、取締役がその責任を分担してくれることはありません。
経営は合議制ではできません。部下に相談して会議で決めるなど、厳しい場面に直面した時ほどやってはいけないのです。
優れた決定は、多数の意見から出るのではなく、一人の社長の胸の奥から出てくるのです。ワンマンでの決定は権力の表れではありません。それは責任の表れなのです。
大きな決定には必ず大きな変化が伴います。人間というものは変化に対して無意識に抵抗するものです。みんなが賛成するような決定は変化が小さく、会社の将来に大した影響はありません。
もちろん部下の意見を聴くことはOKです。しかし、最後の決断は最終責任者である社長が一人でやるしかありません。それが社長の一番重要な仕事なのですから。
企業経営において責任を果たすとは、失敗に対してただ謝ればいいとか、辞めればいいということではありません。経済的な損失の穴埋めこそが責任を果たすということです。その覚悟のない人に決定権はないのです。
経営とは、不完全な情報しかない中で答えを出し続けることです。いつまで話し合っても正しい結論なんて出ません。民主的経営では、なんの個性もない平均的な会社になります。いいえ、すぐに会社は潰れてしまうでしょう。
あるべきは、正しい独裁しかありません。社員の人生が豊かなものになるか否かは社長次第。責任は重大なのです・・・社長!