慈愛

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 コロナ禍ではありますが、今年の大石会計は出産のおめでたが続いています。2020年になってから社内で5人のベビーが誕生しました。少子化が止まらない中、立派に社会貢献しています。

 私もそうでしたが、両親がどんな思いで自分を育ててくれたのかは、子供をもって初めて実感できます。子供ができたとたんに親になるのです。そこにはわが子への愛と慈しみしかありません。

 愛と慈しみ、これは論語で言うところの『仁』です。これがないと家庭内は上手くいきません。子供が立派な大人に成長するためには必ず必要なものです。

 貧乏が不幸を招くのではありません。不幸の元が貧乏だとしたら、発展途上国の人の多くは不幸ということになります。

 幕末に日本に来たタウンゼント・ハリスは、日本人には貧乏につきものの不潔さがなく、そこは質素と正直の黄金時代だと書き記しています。これは藩校や寺子屋での論語の教えが庶民の生活に浸透した結果だったのだと思います。

『親』という字は、「辛」「木」「見」の組み合わせといいます。「辛」は労力、「木」は子供を意味するので、四六時中目を離さず子供を見ている、これが親だということになります。

 普通の会社は時間給ですから、働いたら働いただけ給料が出ますが、親業はそうではありません。今日は週末だからミルクは我慢しなさいとはなりません。夜中に熱を出したら、徹夜の看護をするのが親です。ミルクをつくりながら、看護しながら報酬計算する人はいません。睡眠欲や金銭欲を捨てているのが親なのです。

 会社がそんな家族のような関係になれたらいいですよね。時には苦しい仕事をしながらも、慈しみに包まれた社内で、多少出来の良い人も悪い人も支え合ってみんなで豊かになっていく。

 他人同士の関係では難しいかもしれませんが、それが理想です。いい世の中にしたいものです。