人には108つの煩悩があると言われますが、調べたことはありません。山形の山寺(立石寺)にある1050の石段は煩悩の数だとも聞きました。
胸を張って言えることではありませんが、私にも強くて立派な煩悩があります。そもそも経営者には煩悩まみれの人が多いものです。
煩悩は本能、欲求でもあるので、ある意味では活力の源にもなります。もちろん人生を狂わせてしまうのもまた煩悩です。
どんなに高性能なエンジンを持っていたとしても、スピードが出れば出るほど精巧なブレーキが必要になります。煩悩が衝動的に動いても、制御が効いている限りは異常ではありません。
誰もが羨むような知力、体力、顔面力を有していながら人生が順回転しない人がいます。大きなエンジンを備えたスポーツカーに乗りながら、小さな成果しか上げられないのですから残念です。
折角の天からの授かりものが生かされていないのは、他の何かが大きく欠けているに違いありません。煩悩に制御がかかっていないのかもしれません。
これまで煩悩に振り回されて失敗を繰り返した人を、私は何人も見てきました。ギャンブル、浪費、見栄、男女関係……制御ってとても大事ですよね。私も大いに気を付けなくてはいけません。