和をもって貴しとなす

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 職場で社員同士の揉め事って嫌ですよね。揉め事は特定の人の周囲に集中して起こるもので、パレートの法則通りに2割の人に8割の揉め事が集まる傾向があります。

 大石会計が最も大切にしている価値観のひとつは調和です。社内で派閥をつくる、無視をする、仲間外れにする、意地悪をする……等々を積極的にやった好ましくない人物には会社を辞めてもらうと宣言しています。

 ですから採用面接の場でもそれをハッキリと伝え、社内ルールにも明記してあります。もっとも、これまで実際に辞めてもらったことはありません。

 これは規律や社員の気持ちの問題もありますが、何よりも確実に生産性が落ちることが問題です。従って経営的に見過ごすことは出来ません。

 論語の中に『礼の用は、和を貴しとなす』という章句があります。聖徳太子の十七条の憲法の第一条の基となった章句で、古来より和をもって美しいとされてきた価値観です。

 とは言え、どんな場合も和さえあれば良いというものでもありません。和だけを重視すると実際にはうまくいかない場合が出てきます。そこに礼をもって節度を加える必要があります。

 礼は名分の教えであり、立場をわきまえて守るべき本文です。これは社会生活だけでなく、家族や身近な人間関係においても同様ですね。

 2500年も前から、人はわきまえること、和らぎ調和することが貴いことだと現代にまで通じる『礼と和』が書かれている論語には改めて驚かされます。

 出来そうでいて、簡単には出来ない、だからこそ論語はずっと読み続けられているのだと思います。

 相手の心を乱したり、ムカつかせたりしないような言動が大切ですよね。ああ、今日も反省です。