ダメなあなた

LINEで送る

 あなたは、あなた自身がどんな人間なのかを言語化できますか。優れたところはたくさんあると思いますが、あえてダメなところを心の中で挙げてください。

 私の中には、狡くて、意地悪で、腹黒く、セコく、小心で、迷いが多く、エッチな自分を自覚することがあります。

 それを聞いた社員の一人から、「私たちはそんな代表の下で働いているのですか」と言われたものでした。

 自分で言うのもなんですが、言うほど私は悪い人間ではないと思います。これまで酷いとか、狡い、クズだとか言われたことはありませんから。
ただ、自分の中に百八つの煩悩を感じられる瞬間は間違いなくあります。

 自分自身の欠点や弱さを自覚することって大切です。目を背けたりせずに、認識し受け入れることが出来ないと、他人の弱さや苦しさを本当の意味で理解できない気がします。

 しかし、私も煩悩にまみれた嫌な自分でいたくありません。心の中はともかく、外面は誰から見られてもいい自分でいたいです。身近な家族から見られても、見知らぬ他人から見られてもいい自分でいたいです。

 極端に言えば内面なんてどうでもいいのです。本当に人格者かどうかよりも人格者だと思われることが大切です。本当は優しくなくても優しいと思われること、誠実でなくても誠実だと思われること、正義がなくても正義があると思われることが大切なのです。

 演じるのです。誰からも分からないように演じるのです。演じて、演じて、演じ続けたらいいのです。演じている自分がやがては本当の自分になる筈ですから。

 時々嫌な自分を自覚したときは、そこで反省してまた演じる。演じ続ける。それが人生ではないでしょうか。

 人格は他人に思われたことがすべてです。自分自身をどう評価するかなんて関係ありません。今日もまた演じ続けます。続けるしかありません。